近年急速に普及が進んでいるドローン。そんなドローンの操縦技術を競うレースが開催されていることをご存じでしょうか。ドローンレースに参加するためには、必要な手続きを踏みつつ参加費用を用意する必要があります。本記事では、そんなドローンレースに参加するにあたって必要な準備について詳しく解説します。

そもそもドローンレースとは

ドローンレースは、操縦者がレーサーとなり決められたコースを周回し、そのスピードを競い合う新しいエアースポーツです。大会によってはラップタイムや合計タイムを競う形式、個人戦やチーム戦といった形式の違いがあり、ルールは多様です。

法律上も、ドローンの重量や目視内外での飛行によって規制が異なるため、参加には事前の知識が重要となります。特徴として、年齢制限がほとんど設けられていないため、小学生から高齢者まで幅広い層が参加でき、体力差に左右されにくい点が挙げられます。

実際に国内大会では13歳の中学生が優勝するなど、世代を超えた競技として注目を集めています。会場は屋内外さまざまで、屋内は天候に左右されず、屋外は風など自然環境に対応する操縦力を磨けるのが特徴です。

競技人口は国内外で増加しており、日本ではまだ少数ながら、プロチームの結成や国際大会での正式種目化により盛り上がりを見せています。競技の種類は大きく「目視レース」と「FPVレース」に分かれ、前者は肉眼で操縦するため手続きが不要で初心者に向いています。

後者はゴーグルを用いてドローン搭載カメラ映像を見ながら操縦する形式で、臨場感が高い一方、無線免許や申請が必要です。さらに機体サイズによってレースの種類が異なり、100g未満を使うマイクロドローンレースは初心者や子供にも適しています。

5インチ機体を用いたレースでは時速150kmを超える迫力の展開が楽しめ、より高度なスキルが求められます。以上のように、ドローンレースは多様な形式や機体によって幅広い楽しみ方があり、今後ますます発展が期待される競技といえるでしょう。

ドローンレース参加に必要な手続き

ドローンレースに参加するためには、法律や規制に沿った複数の手続きを踏む必要があります。まず第一に行うべきは「飛行ドローンの登録」です。国土交通省への登録は航空法で義務付けられており、登録していない機体は原則飛行できません。違反すると1年以下の懲役または50万円以下の罰金が科される可能性があります。

ただし、登録義務があるのは100g以上のドローンで、100g未満の小型機体には基本的に適用されません。次に必要なのが「飛行許可申請」です。特に屋外での飛行では国土交通省からの許可が必須であり、都市部、特に都内では無許可で飛行可能な場所はほとんど存在しないため、事前の申請が欠かせません。

また、FPVレースに参加する場合は「第4級アマチュア無線技士」の免許取得が求められます。これは5GHz帯の特殊な電波を使用するためで、免許を持たずに使用することはできません。試験は独学でも8割程度の合格率があり、講習会を利用すれば98％近い高い合格率が期待できます。

費用も2万円前後と比較的負担が少なく、効率的に学べる講習会を選ぶ人も多いようです。さらに、レース用ドローンの操縦には「無線局の開設申請」も必要です。これは総務省に対して行う手続きで、手書き申請または電子申請システムが利用可能です。

申請から許可までには1〜2か月ほどかかり、費用は1万円前後が目安です。代行業者に依頼することも可能で、スムーズな手続きを希望する参加者に利用されています。これらの手続きを経ることで、法令を遵守しながら安心してドローンレースに参加することができるのです。

ドローンレース参加に必要な費用

ドローンレースに参加するためには、機体の購入費用、大会の参加費用、そして各種手続きにかかる費用が必要になります。

機体の購入費用

まず、最も大きな支出となるのがドローン本体の購入費です。相場は1万円から10万円程度と幅広く、機体の性能やスペックによって価格が変動します。初心者が目視レースに挑戦する場合は、扱いやすく価格も手頃な1万〜3万円前後のマイクロドローンが推奨されています。

ある程度慣れてきたら、5万〜10万円程度の本格的な機体にステップアップすることで、より高度な操縦技術を身につけられるでしょう。一方、目視外（FPV）レースに出場するには、ドローン本体に加え、専用のコントローラーやFPVゴーグルといった追加機材も必要となり、さらに費用がかさむ傾向があります。

大会参加費

次に大会参加費ですが、有名な「JAPAN DRONE LEAGUE」では7,800円、「JMA TINY DRONE RACE」では6,000円といった具合に、大会によって異なります。全体的な相場は数千円から2万円程度で、規模や大会の特徴によって幅があるのが実情です。

手続きにかかる費用

さらに忘れてはならないのが手続きに関する費用です。FPV飛行を行うには第4級アマチュア無線技士の免許取得が必要で、講習会の受講費用は2万円前後が目安となります。

また、総務省への無線局開設申請にも費用が発生し、申請そのものに加えて4,000円から4,800円程度の「保証料金」が必要です。これは使用する機体が国内で問題なく利用できることを証明するための費用であり、保証書の発行に充てられます。

まとめ

ドローンレースは、年齢や体力に関係なく誰でも参加できる新しいエアースポーツで、スピードや操縦技術を競う競技として注目を集めています。参加には、法律に基づく機体登録や飛行許可、FPVレースの場合はアマチュア無線免許の取得や無線局開設などの手続きが必要です。費用面では、初心者向けのマイクロドローンは1万〜3万円で入手可能で、大会参加費は数千円〜2万円程度。FPV用の機材や手続き費用も加えると、計画的な準備が重要です。これらを整えることで、安全かつ安心にレースを楽しむことができ、技術向上と競技の楽しさを両立できます。

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